今ある窓の内側に新しい窓(内窓)を設置する方法

新しい窓を設置して結露を防ぐ方法があります。

ご家庭の結露が発生している窓の内側に、
樹脂性サッシ枠で作られた新しい窓を設置させていただく方法です。

今ある窓の内側にもう1枚の窓を新設
今ある窓の内側にもう1枚の窓を新設

いわゆる内窓、インナーサッシ、二重窓と呼ばれる製品になります。

窓工房では主に、

  • YKK APのプラマード
  • 旭硝子のまどまど
  • 大信工業のプラストサッシ
  • トステムのインプラス

この4種類の内窓を取り扱っています。

最近では、三協立山アルミのプラメイク、ウッドワンの木材でできている内窓も取り扱っています。

内窓を設置して結露対策をしたいけれどどうやって選べばいいんだろう?
内窓を設置して結露対策をしたいけれど
どうやって選べばいいんだろう?

「結露対策には、どの内窓にすればいいんだろう」
「内窓に組み込むガラスはどんなガラスを選べばいいのだろう」
などと悩んでしまう方も多いと思います。

窓工房では、お客様のお悩みの状況をできるだけ詳しく聞かせて頂き、
それに合わせてご提案いたしております。

結露対策で内窓を設置する場合は、ガラス選びも大切

防音対策が目的で、内窓を設置する場合、どの樹脂サッシを選ぶか、ということが大切になります。

結露対策で内窓を設置する場合は、内窓に使うガラスの選び方も重要になります。
結論から言わせていただきますと、内窓には断熱性能の高いエコガラスを組み込むことがポイントです。

ちなみに、エコガラスとは、断熱性能の高いペアガラスです。

ガラスに特殊金属膜(別名:Low-E膜)がコーティングされているため、普通のペアガラスよりも断熱性能が高くなっています。

内窓で結露対策を検討しているお客さまからは、

「窓が二重になるから、内窓に使うガラスは普通の単板ガラスで大丈夫なんでしょ?」

と、言われることもあります。

我々が数多く施工してきた実績から申し上げると、
窓の結露対策においては、内窓に単板ガラスを採用することは全くお勧めできません。

当店で施工させて頂いた多くの方は、かなりの量の結露で悩んでいたということもあります。
単板ガラスを使った内窓では、結露がなかなか防ぎきれないというのが現状です。

今、このホームページを読んでくださっている方は、結露対策にお金を掛けることに検討しているわけですから、かなりの量の結露で、悩んでいると思うのです。霧吹きで付く程度の結露では悩んでいないはずです。
垂れるほどの量だったり、拭いても拭いても切りがなかったり、木材がかびてしまっていたり、窓の下に結露が垂れてくるためぞうきんを毎日置いていたり、という状況かもしれません。

そのような状況ですと、内窓で結露対策をするとしても、単板ガラスを採用してしまっては、対策しきれないのです。

普通のペアガラスを使っても結露が防ぎきれないケースもあります

「内窓に単板ガラスを組み込んでも結露を防げないならば、ペアガラスを組み込めば大丈夫でしょ?」

とお考えになるかもしれません。

確かに、内窓に普通のペアガラスを組み込めば、外窓のガラスも合わせて、ガラスは3重になります。
そうなると、お客さまからみたときに、もう十分過ぎる結露対策だと受けられても仕方はありません。

それでも窓工房の今までの経験から実感していることは、
いわゆるLow-E膜のない、普通のペアガラスでは完全に結露を防ぐような効果は出にくい
ということです。

ガラスは熱を通しやすいので冷気はジワジワと攻めてきてしまう
ガラスは熱を通しやすいので冷気はジワジワと攻めてきてしまう

それはなぜかと言いますと、そもそもガラス自体が冷えやすく熱しやすい物体だからです。

単純に、ガラスが何重かになっただけでは、一晩あれば冷気がジワジワと攻めてきてしまうのです。

だからこそ、普通のペアガラスに、Low-E膜がコーティングしてあるエコがラスを採用することがポイントだと考えています。

普通のペアガラスを採用したとても、内窓を設置する前の状態と比べれば、確実に結露の軽減はできます。

コストを抑えて、少しでも結露が減ればいいとお考えだったり、現状でさほど結露がでていないような窓であれば、普通のペアガラスを組み込んだ内窓でもいいかもしれません。

内窓に“断熱性能の高いエコガラス”を使うことがポイント

エコガラスとは、ペアガラスに、Low-E膜をコーティングすることで、さらに断熱性能を高めたガラスのことです。

どれだけ結露を防ぎやすいガラスかどうかは、全て数値で判断しています。
その数値は、熱貫流率と言われています。

ガラス別の熱貫流率

数値が小さければ小さいほど断熱性能は高く、熱の移動を防いでくれます。
室内の暖かい空気が外に逃げてしまうことを抑えてくれるのです。
窓工房では、2.5(W/㎡・K)以下の数値のエコガラスを目安として提案させていただいています。

窓の優先順位によって、組み込むガラスを変えるのもオススメ

例えば、35年以上前に建てられた建物などで、気密性が今の住宅ほど高くない場合は、単板ガラスを入れた内窓でも、十分に結露を防げているようです。

しかしながら、マンションなどの高気密な住宅の場合は、
単板ガラスだけでなく、普通のペアガラスを組み込んだ内窓でも、
結露が思うように防げなかったり、断熱効果の高いエコガラスでも防ぎきれなかったり、

ということもありました。

結露対策だけが目的の場合に限ってお話させていただくと、私たち窓工房が、内窓に使用するガラスに、単板ガラス、普通のペアガラスを提案するとしたら、
お客さまにとって優先順位の低い窓に対してご提案することがほとんどです。

例えば、

「寝室とリビングの窓の結露はできるかぎり抑えたい。
さらに予算が合えば、1階和室の窓も結露対策したい。」

というお客さまがいたとします。

このような場合、私たち窓工房は、

  • 寝室とリビングの窓は、エコガラスの入った内窓で提案
  • 優先順位の低い1階和室の窓は、エコガラス以外の内窓で提案

というお話をさせていただいています。

樹脂サッシの密着性が高いほど、外窓の結露が防ぎやすくなる

結露対策で内窓を設置する場合は、ガラスの選び方も重要になることを説明させていただきました。

内窓は、『樹脂製サッシ』+『ガラス』の組み合わせでできているため、
もちろん、内窓に使う樹脂性サッシ枠の密着性も非常に大切です。

密着性の高い内窓を施工させていただいたお客さまから
「元からあった窓の結露もしっかり防げている」という感想を多くいただいてます。

お客様からの感想を聞いている限りでは、窓を閉めた時、サッシの密着度が高い内窓であれば、それだけ気密性がよくなります。

今ある窓サッシや窓ガラスの結露も防ぎやすくなるのです。

ピタッ!と閉まる内窓サッシの密着性が大切
ピタッ!と閉まる内窓サッシの密着性が大切

サッシの密着力が高いと、内窓と外窓に挟まれた空間に
水蒸気が入りずらくなるため、外窓の結露を防いでくれます。

密着性の高いサッシ枠なら水蒸気の移動も大幅に防ぎます。
密着性の高いサッシ枠なら
水蒸気の移動も大幅に防ぎます。

上記のイラストは、あくまでも説明上、簡単に描いています。
今ある窓サッシの影響もありますし、隙間が完全になくなるわけではないので、

内窓を取り付けることで、今ある窓の結露が完全に発生しなくなる

とは言い切れないのが現状です。

数は少ないですが、密着性の高い内窓を設置しても、今ある窓の結露対策はうまくいかなかったケースもありましたので、難しいところでもあります。

窓が二重になるって、実際はどうなの?

内窓は窓が二重になるため、取り付ける前は、面倒なイメージをもたれる方がけっこういらっしゃいます。

例えば、よくお聞きする声は、

  • 掃除するのが大変になりそう
  • 窓を2回開けなきゃいけないから出入りが面倒になりそう
  • 部屋が狭くなって圧迫感を感じそう

といった声です。

けれども実際に内窓を設置したあとに、感想を聞いてみると、

「もっと圧迫感があるんじゃないかなと思っていたけれど、圧迫感は全然ない」

という声をよくいただきます。

それでも、中には、窓工房の事務所で展示物を見て、「二重になるのは絶対に嫌だ」という方もいらっしゃいました。どうしても気になる方は施工前に1度見てみるのもひとつです。

北海道出身の方は、子供の頃から、窓が二重になっている住宅に住んでいる方が多いようです。
「違和感はさほどない」と言ってくれる方がほとんどです。

しかし、関東以南にずっと住んでいる場合、窓が二重になっている住宅に違和感を覚えて抵抗をもたれる方もやはり少なくないようです。

それでも、今までたくさんのお客さまの声を聞いてきて、最終的には「慣れ」なのだろうと実感しています。

他の方法と比較した場合の良い面と悪い面

○今ある窓のガラスはそのままで良い
○ガラス面だけでなく、サッシ枠の結露対策もできる
○今ある窓のサッシ枠、ガラスも、大きく結露を抑えられる
○密着性の高いサッシ枠を使うため、高い防音効果がある
○見た目で2重なのが分かるため、防犯対策にもなる
○室内の雰囲気が変わり、高級感がでる
○施工は一窓あたり30分ほどで簡単に完了
△室内側に内窓を設置するスペースが必要
△内窓の環境に慣れるまで面倒臭さを感じる
△外に出るためには、窓を2回開けることになる
△窓の間の掃除が今よりも少ししづらくなる
△部屋の雰囲気が変わってしまう
△出窓に設置した場合、物が置きにくくなる
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